うちでは、季節に合わせて色々なお歌を歌います。
春なら「チューリップ」、夏なら「海」、秋なら「もみじ」・・・
こんな感じです。
その中で梅雨時に決まってお部屋から流れてくるお歌に
「でんでんむし」があります。
みなさんは、最近「でんでんむし」を見られたことがありますか?
昔は、結構どこでも見つけることができたんですけどねえ〜。
ですから、「でんでんむし」を聞くたびに
「子ども達、本当にでんでんむしをわかって、 歌っているのかしら・・・
もしかしたら、6本足の虫を思っていたりして(ゾオォ〜)・・・」
なんて心配になっています。
そんな中、先日年長のMちゃんのお母さんと立ち話をすることがありました。
すると、なんとでんでんむしが卵から孵ったとか!
「エッ?でんでんむしの卵?」
聞いてみると生まれたときは、ゴマつぶよりちっちゃい位なのに、
ちゃんとあの格好をしているらしいのです。
「ヘェェ〜」と感心していたらなんと翌日、Mちゃんのお母さんから
でんでんむしの赤ちゃん15匹と成虫?数匹をプレゼントしていただきました。
私も小さい頃、でんでんむしの角をツンツンとさわって遊んでいた部類ですから、
すっかりうれしくなってしまって、早速、子ども達全員の前で披露することになりました。
「みんなあ、でんでんむしって知ってるかなあ?」
「知ってる! 知ってる!」
「じゃあ、でんでんむしって早く動く?・ゆっくり動く?」
「ゆっくりぃ」
ふむふむ、結構知ってるんだ。
でもここが今の子ども達の落とし穴!
最近の子ども達は、テレビや本で一杯情報が入っているので、
すぐ「知ってるぅ!」と言うのですが、
それは、視覚・聴覚の世界だけで知ってるつもりになっているだけの事が多いんです。
実際の感触・匂いまでは、知・ら・な・い。
私は、この五感を通して知ってることこそ「知っている」ということだと思っています。
実際、私が子ども達の前ででんでんむしの入っているケースを
前に突き出した時の子ども達の目といったら!
一杯に見開いてジーッとくいるように見つめてます。
その目・目・目・目!
一瞬時間が止まったように、私は、感じました。
そうなんです。この瞬間なんですよね。大事なのは。
結局、クラスを順繰りにまわして観察した後、
お当番制で、育てていくことにしました。
その日、お帰りの時間になってお外に出たとき、
ある男の子がちょっとプッとふくれて私のところへやってきました。
「るりこせんせい、かたつむり、みせてあげるって言ったじゃん!!」
まだ、その子のクラスには行っていなかったようですね。
「ごめんごめん、明日かならずクラスにもっていくからね。楽しみにしててね。」
こんなに打てば響くほど、本物って子ども達に魅力なんですね。
感動が色あせないうちに早く見せてあげたい、と心底思いました。
それにしても、毎日アクセク生きている私には、
あのでんでんむしの超ユックリズムがちょっと癒しです。
でんでんむしを見てニャーとしている私でした。